2024年06月

沈黙~京都上映会(表)A

20240818チラシ(京都おもちゃミュージアム)裏A
昨年4月30日に、強制不妊手術を受けさせられた被害者のお一人、小林寶二さんの実体験をお聞きしに行きました。その折のことは、こちら の長いブログの後半部分で書いています。その日の午後、製作総指揮の大矢暹さん、小林さん、谷進一監督とお仲間の人たちが、映画製作に向けて話し合いをされ、それが順調に進んで、さる5月4日、JR新長田駅前の長田区文化センターで初公開されました。それが今回上映する映画『沈黙の50年~国から子どもをつくってはいけないと言われたひとたち~』です。

小林さんも国賠訴訟の原告の一人として闘っておられますが、最高裁判決が7月3日にでることが報道されました。国には被害者救出に向けて、良き判決を下してくださるよう期待しています。

その判決を聞いた後での京都での上映会になりますが、映画を観ることによって、こうした事実があったことを広く知って頂きたいです。5月29日付け京都新聞森敏之記者の連載でも紹介しておられましたが、新長田での上映会をご覧になった一人の聾の女性が「自分も同じ体験をした」と上映スタッフに語られたそうです。映像にしたことで、聾者の皆さんには、よりダイレクトに伝わったようです。映画『沈黙の50年~国から子どもをつくってはいけないと言われた人たち~』が、まだまだ名乗り上げることが出来ずに「沈黙の被害者」のままでいる方たちの背中を押し、そうした方たちも何とか救われるようになれたらと願っています。

映画は8月18日一日を使って、4回に分けて上映します。聾宝手話さんの広報のおかげで、既に10時からの第1部はほぼ満席です。続く13時からの第2部、16時からの第3部、19時からの第4部も順調にご予約を頂いています。

会場は元京友禅の型染をしていた築100年を超えている織屋建ての町家です。作業場だったホールは北に向いているのですが、真夏の太陽を受けて毎年暑さ対策が悩みの種です。エアコンだけでは不十分で冷風機などを設置していますが、できるだけ涼やかな服装でお越しくださいますよう宜しくお願いいたします。

今回初めて二胡の音色が天井が高い町家に響きます。長丁場なので、出演は2部と3部のそれぞれ上映後だけですが、どんな音色を聴かせてくださるのかとても楽しみです。演奏をして下さるのは、映画のエンディング曲を担当された「吉川組」(Ann Sakai &一圓尚都)です。

監督が当団体の副代表谷 進一さんなので、毎回彼自身の挨拶もあります。温かい人柄の谷監督の話しをお聞きになって、この問題への理解を深めてくだされば何よりです。

参加お申し込みは、会場のおもちゃ映画ミュージアム▼電話075-803-0033▼電子メールinfo@toyfilm-museum.jp▼ファクス075-803-0034のいずれかでお願いいたします。熱中症に気を付け乍ら、どうぞ飲み物持参でお越しくださいませ。

少しでも目で涼しさを感じて頂こうと、8月の展示は俳優が描かれた団扇展をします。こちらも珍しい展示ですので、お楽しみになさって下さい。ご来場をお待ちしております。

2024年6月4日京都新聞社説
今朝の京都新聞社説に、言いたいことが全て書いてありました。

2024年6月4日対向面
5月29日最高裁大法廷での5訴訟最終弁論を終え、この夏にも統一判断が下されるとの見通しでしたが、具体的にその日が7月3日15時に決まったということです。吉報を待ちたいです。それと同時に、勇気をもって提訴された人たちばかりではなく、名乗り上げられないでいる被害者全ての方が救われるよう、国には誠意のある対応をお願いしたいです。

IMG_20240607_0001
前後しますが、5月30日行われた福岡地裁での判決についても記事を貼っておきます。「提訴まで時間を要したのは、深い羞恥心や自責の念を抱え、国に責任を求める恐れや不安を感じていたためで、夫婦に帰責すべき事由とは言えず、除斥期間の効果が生じない」との判決はもっともです。国には、これ以上被害者の人々を苦しめないで貰いたいです。

↑このページのトップヘ